道新・UHB・AIR-G’
SDGs 共同プロジェクト

■ 柏葉脳神経外科病院 (Vol.2)

つかう責任を全うする取り組み

 私たち柏葉脳神経外科病院の本業となる医療活動は、多くの消耗品を消費します。衛生管理や感染対策上、様々な製品を単回使用となることが多い業種です。私たちは、現状を直視しつつ、問題意識を持たなければなりません。  コピー用紙、ペーパータオル、トイレットペーパーなどの紙資源は積極的に再生紙を用いています。またトナーなど再生可能な資源は積極的にリサイクルを行っています。

 医療行為、感染対策に欠かすことができない医療材料は、大量に消費しています。製造メーカーから卸となる販売ディラー、運送などの全ての物流網の構築、納品後も無駄のない効率的な棚の管理に努めています。

 私たちは新型コロナウィルス感染症を経験する中で、平時は安定供給を受けていた消耗品が、急激に枯渇することを経験しました。消耗品の重要性に加え、物流網の連携で地域医療が成り立っている現実を体験しました。

 コロナ禍ではマスクやガウンが品薄になることが多く、メーカーや卸業者の協力を頂きながら、危機的な状況を乗り越えることができました。私たちは「つかう責任」を全うし、持続可能な社会になる様に積極的に参加して行きます。

 これまでの活動について医療材料の院内物流を担当する大滝さん(法人本部経営企画室、情報管理士)に振り返ってもらいます。

質問1. 医療材料におけるSDGsの取り組みとは何でしょうか?

「つかう責任を全うすることで、環境負荷を減らせる」「物流網の連携と重要性を確認できた」

大滝)感染対策に欠かすことができないマスクやガウン、医療行為に欠かすことができない注射針などの医療材料は、単回使用となり大量に消費します。一見、SDGsへの取り組みを行うことは、難しい様にみえます。しかしながら、「つかう責任」を全うすることで、消費する資源量を減らし、環境への負荷を減らすことが可能と考えています。

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 2020年1月国内の新型コロナウィルス感染症の第一例が報告され、その後の緊急事態宣言を経て現在に至っています。様々な影響が医療現場に広がっています。特にマスクやガウン、手袋などの個人防御具の確保が困難になりました。使い慣れた採用品以外が流通することもありますので、臨床で働くスタッフからのニーズの把握は重要です。今日まで現場のスタッフとのコミュニケーションを大切にしてきました。

 メーカーや卸業者などの関係者の協力、行政の支援、時には地域の方々からの寄贈も頂きながら、危機的な状況を乗り越えてきました。全ての物流網の連携と重要性を再認識することができました。原油高やコンテナ不足など世界経済や物流の影響も受け、不安定な状況は継続しています。まだまだ気を緩める訳にはいきません。

質問2. 「つかう責任を全うする」とは具体的にどの様なことでしょうか?

「使用期限切れを極力生じさせないオペレーションを実施」「必要な量を必要な時に発注」

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大滝)医療材料の多くは、使用期限が決められています。使用期限が設けられている多くの材料は、品質と安全を担保するため、滅菌処理が施されるなど厳重にパッキングされています。当法人では、2020年4月より医療材料にバーコードを貼り付けることで、院内物流センターでの一元管理が可能な体制を構築しています。

 在庫管理だけではなく、使用期限の把握が容易なシステムとなっています。定められている使用期限内に医療材料が消費できる様に、部署別の消費動向を把握、法人内で再分配を行い使用期限切れを極力生じさせないオペレーションを実施しています。

 現在の姿があるのは、システムの導入だけでは成し得ず、職員の意識改革も必要でした。職員の理解と協力でシステムが成り立っています。

 また医療材料の多くは再生不可能な自然資本に由来しています。マスクやガウンの不織布は、ナフサという石油由来の商品です。手袋や注射器、点滴の回路なども全て石油由来の商品です。感染対策や医療安全上、再利用はできない単回使用となる医療材料が多いのが現状です。

 つかう責任を全うすべく、必要な量を必要な時に発注することで、在庫を最適化しています。またコロナ禍の不安に乗じて、過剰な在庫を抱えることは控えなければなりません。医療材料の需要と供給の秩序を乱さないことも重要です。

 医療材料などの消耗品を地域内で分配する機能は、物流網を支える関係者皆さんのお陰です。必要な量を必要な時に納品していただける物流の支えがあってこそ、私たちの地域医療が成り立っているのです。

質問3. 今後の抱負、地域の皆さんへ伝えたいこと

社会的責任を果たすことで企業価値を高めていきたい

大滝)大量消費する医療材料は、効率的で無駄のない物流網を構築に加え、院内配送や棚の管理に努めています。それらと同時に私たちの活動は多くの産業廃棄物を排出します。血液など付着した廃棄物は適切に廃棄、管理しています。

 今後も引き続き、ペーパータオルなどを廃棄する際は、小さく丸めるなど排出量を少なくしていきます。更に過剰包装や環境負荷への配慮が不足している商品を再検討していきたいです。物流網を支える皆さまと一緒に互いの企業価値を高めながら、信頼と尊敬の医療を提供し続けることで、地域医療における社会的責任を果していきたいと考えています。

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私たちはコロナ禍の物流を通じて、消耗品の重要性、物流網の連携で地域医療が成り立っていることを改めて認識することができました。様々な関係者の協力を得る中で、引き続き地域医療における社会的責任を果していきたいと考えています。私たちはつかう責任を全うすることで、「誰ひとり取り残さない」社会の実現を目指し続けます。

⇒SDGsへの取り組み

法人名:社会医療法人 柏葉会 柏葉脳神経外科病院
所在地:〒062-8513 札幌市豊平区月寒東1条15丁目7番20号
TEL:011-851-2333 (代表)
理事長・院長:寺坂 俊介
ホームページ:https://www.kashiwaba-nougeka.or.jp/

■ 柏葉脳神経外科病院 (Vol.1)

 柏葉脳神経外科病院では、新型コロナウィルスに対するワクチン接種事業を積極的に行っています。「誰ひとり取り残さない」社会の実現を目指し、新型コロナウィルス感染症のまん延の防止を図ります。「すべての人に健康と福祉を」「住み続けられるまちづくりを」「パートナシップで目標を達成しよう」を実践しています。

■ 柏葉脳神経外科病院 (Vol.3)

 未来s(みらいず)のアクションとして、「ユース×企業 SDGsワークショップ」が令和4年2月26日、オンラインで開催されました。「持続可能な社会の実現に向けて何が出来るのか」というテーマに対して、世代や社会での立場が異なるユースと企業間において、同じ目線でワークショップを行うことができました。